入れ歯を入れて顎関節が痛くなった時、痛みの原因が気になります。入れ歯を使用した際の痛みの原因は、装着後に上下左右の噛み合わせの悪さ、バランスの悪さが悪くなったことが挙げられます。
入れ歯が原因で顎関節が痛い
入れ歯が原因で顎関節が痛いケースでは、天然歯と入れ歯の噛み合わせが合っていないため、顎が痛くなる方がおられます。噛み合わせが合っていないまま我慢して入れ歯を使い続ける状態だと、噛み合わせのバランスがずれてしまったままになります。上下左右の噛み合わせがきちんと合わずに噛む状態が続くと顎のずれにつながり、顎がずれてしまうと顎関節症を引き起こします。
顎関節症とは
顎関節症には、下記のような症状が主に見られます。
- 顎が痛む(顎関節痛)
- 口が大きく開けられない(開口障害)
- 顎を動かすとバキッというような大きな音がする(顎関節雑音)
顎関節症は年齢に関係したものではありません。年齢が若い方では歯並びや噛む時の癖で起きますし、年齢を重ねた方では歯を失くして入れ歯を装着した状態で起きます。あごを正常に動かせないことにより筋肉や顎関節が痛む方、顎関節がずれる方など様々です。
入れ歯作製前に知りたい大事なポイント
入れ歯の治療をこれから行う方に、入れ歯作製の際に大事なポイントをご説明します。入れ歯作製の際に見た目やきちんとフィットするかという点に注意がいきがちですが、真ん中で正常に噛めているか、お口周りの筋肉の使い方に偏りがないかなども注意してください。自分でわかりにくいようでしたら、噛み合わせの高さが合っているかどうか担当医に相談しましょう。噛み合わせが低い状態で入れ歯を作製すると、顎関節の周囲の筋肉が緊張したまま弛緩できない状態になり、それが痛みにつながります。
顎が痛いまま入れ歯を放っておくとどうなる?
保険適用内で入れ歯を作製した場合、顎が痛いまま入れ歯が合わなくなることはあります。理由としては、
- 入れ歯により顎の骨が痩せてしまったこと
- 保険治療内の入れ歯は歯科用プラスチックを使用するためすり減りや汚れの付着が起きてしまうこと
が挙げられます。
顎関節の痛みは全身の痛みになる?
口の中で入れ歯が動いたり、入れ歯の内側に食べ物が詰まったり、入れ歯が不安定なままだと食事や会話が楽しくなくなり、早めに歯医者さんへ通院し作り直しをしてもらいましょう。作り直さずに放置しておくと、合わない入れ歯による顎関節症から、下記のような症状に悩まされる方もおられます。
- 肩こりがひどい
- 腰痛がある
- 手足がしびれたような状態になる
- めまいがする
- 耳鳴りがある
- 偏頭痛がひどい
顎関節に痛みを感じたら入れ歯を作製した歯科医院へ相談し、入れ歯が合っているかどうか、調整で改善するのか、きちんと確認をしてもらいましょう。
まとめ
入れ歯で顎関節が痛い場合、作製した入れ歯と噛み合わせが合っておらず、顎がずれて顎関節症になっているケースが多いです。顎関節症になると、大きなお口を開ける行為に痛みが出てしまい、無理な力を使うと口周りの筋肉が固くなり、表情を豊かにすることはできません。入れ歯に違和感がある場合は、作製したクリニックで一度ドクターに確認してもらいましょう。