デンタルフロスは、歯ブラシだけでは取り除くことが難しい食べかすやプラークを効果的に除去することができます。特に、歯と歯の間や歯茎の近くはブラシの毛が届きにくいため、デンタルフロスが役立ちます。これらの部分を清潔に保つことは、虫歯や歯周病の予防に繋がります。
子供たちがデンタルフロスを正しく楽しく使えるようになるための、デンタルフロスの基礎知識、適切な選び方、正しい使い方、楽しく習慣化する方法などをご説明します。
デンタルフロスとは？
歯の健康を守るために欠かせないデンタルフロスは、小さな繊維の束でできており、歯と歯の間や歯と歯茎の境目に使うことで、歯ブラシでは届きにくい部分の汚れが簡単に落ちます。
デンタルフロスの使用は、歯磨きでの磨き残しを減らせることで、お口の中を清潔に保つことができ、虫歯や歯周病のリスクを減少させる効果が期待できます。
デンタルフロスが必要な理由
歯ブラシの限界
歯ブラシでは歯と歯の間や歯と歯茎の境目の部分には毛先が届かず、歯垢を完全に除去することが難しいです。デンタルフロスはこれらの部分に簡単に通すことが出来るため、プラークや食べ物の残りかすを効果的に取り除けます。
虫歯と歯周病の予防
歯についた歯垢は虫歯や歯周病の主な原因です。デンタルフロスを定期的に使用することで、それらをきれいに除去し、虫歯や歯周病のリスクを減らし、お口の健康を維持できます。
口臭の防止
デンタルフロスは口臭の原因となる細菌の除去にも役立ちます。歯間や歯茎の下の部分に溜まった食べ物の残りカスは細菌の増殖を促すため、早めに汚れを取り除くことが重要です。
デンタルフロスの種類
デンタルフロスの種類には、ワックスが塗られたものやワックスが塗られていないもの、フレーバー付きのものなどがあり、使用感や効果には個人差があります。
また、Y字タイプやF字タイプの「糸ようじ」とよばれるタイプと、糸巻き状の長いフロスを適度に切って使う方法があります。
様々なタイプの中から、ご自身や子供に合ったタイプを選ぶことが大切です。正しく使うことで、デンタルフロスはその効果を最大限に発揮します。
子供向けデンタルフロスの選び方
子供がデンタルフロスを使うことに興味を持ち、楽しく継続して使うために、デンタルフロス選びはとても重要です。ドラッグストアにはさまざまなタイプのデンタルフロスがありますが、子供たちが使いやすいフロスを選ぶことで、フロスを使うことが習慣付けられます。
種類と特徴
ワックスタイプ
滑らかで使いやすく、フロスを歯間にスムーズに通せるため、初心者の方や小さな子供におすすめです。
フレーバー付き
いちごやグレープなど、子供が好むフレーバーがついたデンタルフロスは、使用をより楽しいものにしてくれます。
太めタイプ
通常のフロスよりも太く、強度があり、小さな手でも扱いやすいです。
正しいデンタルフロスの選び方
1. 子供の年齢と好みを考慮する
年齢に応じたサイズ（太さ）や強度、フレーバーを選ぶことが重要です。
2. 使いやすさを重視
特に初めて使う子供の場合、簡単に使えるものを選ぶと継続しやすくなります。最初は糸巻きタイプよりもY字タイプやF字タイプを使うのが扱いやすくおすすめです。
3. 歯科医師や歯科衛生士の推薦を参考にする
子供の歯や口の状態に合わせた商品を選ぶためにも、専門家の意見を求めると良いでしょう。
正しいデンタルフロスの使い方
デンタルフロスを使うことは、子供たちの口腔衛生習慣の中で非常に重要な役割を果たします。フロスを使い始めると、その後の虫歯になるリスクがかなり減ります。子供たちが楽しく、かつ効果的にデンタルフロスを使うためのステップをご紹介します。
糸巻きタイプのフロスの使い方
糸巻きタイプの使用は子供が少し大きくなってからになります。
1. フロスの長さを選ぶ
約18インチ（約45センチメートル）のフロスを切り取り、中指に巻きつけることから始めます。
2. 正しい持ち方を覚える
フロスの両端を親指と人差し指で約1〜2インチ（2.5〜5センチメートル）間隔で持ちます。
3. 歯間に通す
フロスを軽く歯間に通し、ゆっくりと上下に動かしながら歯垢や食べかすをフロスに絡めて取り除きます。
4. 各歯に対して繰り返す
歯1本1本の間に同様にフロスを通し、フロスが汚れたら指で巻き取って新しい部分を使用します。
5. 楽しく習慣づける
フロスを使う時間を家族で共有することや、子供が好きな音楽に合わせて行うなど、楽しい時間に変える工夫をしましょう。
親が子供をサポートする方法
お手本になる
親自身がデンタルフロスを使う様子を見せ、正しい方法を示すことが重要です。
手助けをする
最初からフロスが上手に使える子供は殆どいません。優しく手助けしながら、正しい使い方を教えましょう。
褒めることを忘れずに
小さな成功でも積極的に褒めてあげることで、子供のモチベーションを維持しましょう。
デンタルフロスを使う上での注意点
デンタルフロスを使うことは子供たちのお口を清潔に保つために役立ちますが、間違った使い方をしてしまうと、歯や歯茎にダメージを与える可能性があります。
フロスを使う時の注意点
フロスを強く引っ張りすぎない
フロスを強く引っ張り過ぎると、歯茎に強く当たってしまい、歯茎を傷つける可能性があります。フロスは引っ張り過ぎずに優しく扱いましょう。
同じフロスの部分を繰り返し使用しない
一度歯間に通した部分のフロスには細菌が付着しています。汚れた部分は指で巻き取って、常に清潔な部分を使うようにしましょう。
フロスの使用を習慣づける
デンタルフロスの効果をあげるためには、毎晩のセルフケアに取り入れる等、習慣化することが大切です。
安全な使い方のポイント
フロスの正しい使い方を学ぶ
フロスの正しい使い方を親が歯科医から学び、それを子供に教えることが大切です。
適切なフロスの選択
子供の年齢や口のサイズに合わせたフロスを選び、使用させましょう。
定期的な歯科医のチェック
定期的に歯科健診を受け、フロスの使い方についても相談しましょう。
デンタルフロスの使用は、子供たちの口腔衛生にとって大きな役割を果たしますが、正しい方法で行うことが不可欠です。これらの注意点を守ることで、子供たちの歯と歯茎を守り、健康な口腔環境を維持することができます。
まとめ
子供たちにとってデンタルフロスの習慣は、健康な歯を維持するための重要なステップです。毎日のデンタルケアにフロスを取り入れることで、歯ブラシだけでは届かない細かな部分の汚れを取ることが出来るようになり、虫歯や歯周病のリスクを減らすことができます。
それには、親が子供に楽しくフロスを使う方法を教えることが大切です。正しい選び方、使い方を身につけ、習慣化することで、子供たちの口腔衛生は大きく改善します。
