
初期の段階では自覚症状が少ないといわれる歯周病ですが、自分での見分け方はあるのでしょうか? どんな症状があれば歯周病が疑われるか、セルフチェックのやり方をご説明します。
目次
歯周病のセルフチェックのやり方

お口全体、歯茎、歯等、それぞれについて状態をチェックしましょう。
お口全体について
1.自分の口臭が気になる
2.人から口臭を指摘されたことがある
3.朝起きたら口の中がネバネバする感じ
4.歯みがき後に歯ブラシの毛先に血がついている
5.歯みがき後に口をすすいだ水に血が混じっている
歯ぐき(歯肉)の状態について
6.歯茎が赤く腫れている
7.歯茎が下がって、以前よりも歯が長くなったように見える
8.歯茎がぶよぶよしている
9.歯茎を押すと血や膿が出ることがある
歯の状態について
10.歯と歯の間に食べ物が良く詰まる
11.歯が浮いたような感覚がある
12.最近歯並びが変わってきたような気がする
13.歯が揺れている
セルフチェックの結果は?
チェックが1~5個の場合
歯ぐきに炎症が起こっており、軽度の歯周病の可能性があります。軽度の場合は歯みがきを徹底することで症状が改善します。
チェックが6~8個以上の場合
中等度以上の歯周病にかかっている可能性があります。なるべく早く歯周病の治療を受け、歯周組織の破壊を止めましょう。
チェックがない場合
チェックがない場合でも、症状に気づいていないだけの場合がありますので、1年に1回は歯科で定期健診を受けましょう。
歯肉炎と歯周病って見分けられる?
歯肉炎も歯周病の症状ですが、歯周病の進行度の違いがあり、症状も違います。
歯周病の進行度の違い
歯肉炎は症状が歯茎だけの炎症で、ごく初期の歯周病の状態です。歯周炎は炎症が歯茎だけにとどまらず、歯槽骨や歯根膜にまで及んでいる状態をいいます。
歯肉炎と歯周病の症状は?
歯肉炎の症状は、主に歯茎の腫れです。歯茎に炎症が起こっていますので、歯磨きで歯ぐきから血が出ることもあります。
炎症がもう少し激しくなると、歯周病になります。歯茎がぶよぶよして、歯茎から膿が出るようになると、歯周病がかなり進んできています。歯がグラグラし始める前に、急いで治療を受ける必要があります。
歯肉炎と歯周病の歯周ポケットの深さは?
歯と歯茎の間の隙間が深くなると、歯周ポケットと呼ばれます。健康な人の歯周ポケットの深さは2ミリ未満です。2ミリ~3ミリ程度は歯肉炎で、この段階であれば、歯磨きを丁寧に行うことで完治させることが出来ます。
歯周ポケットが3~4ミリになると、軽度歯周病と呼ばれ、4~6ミリで中度歯周病、6ミリ以上になると重度歯周病です。
歯周ポケットは、定期健診の際に、歯科衛生士がプローブという器具を使って歯1本1本の歯周ポケットを手で測っていきます。その時に、歯茎からの出血の有無や歯の動揺(ぐらつき)をチェックします。
まとめ

歯周病は国民病ともいわれ、日本人の30歳以上の成人の約80%がかかっているといわれています。初期の歯肉炎の場合は自覚症状が少ないために見逃されがちで、歯医者の定期健診で指摘されて気づくケースが多いです。定期健診通っている方は、その際に診断されますが、定期健診に暫く通っていない方は、まずセルフチェックで歯周病にかかっているかどうか調べてみましょう。少しでも気になることがあったら、早めに定期健診を受診しましょう。