歯と口のトラブル

親知らずの抜歯後の穴、いつ閉じるの?経過と注意点をやさしく解説

親知らず抜歯後の穴、いつ閉じるの?

鏡をのぞいたとき、ぽっかり空いた奥歯の穴を見て
「え…これ、本当にふさがるの?」「このままだったらどうしよう…」って、
ちょっと不安になったことありませんか?

実は、親知らずを抜いたあとの“穴”って、見た目のインパクトが強すぎて、心にもモヤモヤが残りやすいポイントなんです。
しかも、食べ物が詰まったり、しみたり、なんだか違和感がずっと続いてる気がして…
それだけで日常がちょっとブルーになりますよね。

「これって私だけ?」「普通はどうなの?」って検索したあなた、
安心してください。同じように悩んでる患者さん、実はたくさんいます。
このコラムでは、そんな「抜歯後の穴、いつふさがるの?」という素朴だけど切実な疑問に、わかりやすく、やさしく、お伝えしていきます。

親知らずの抜歯後、ぽっかり空いた“穴”が不安…!

抜歯後の穴が不安

「え…この穴、ずっとこのまま?」
親知らずを抜いたあとに残る穴を見て、そんな風に思ったことありませんか?中には、抜歯後の穴を見るのも触るのも怖いという方もおられます。

実際、抜歯後の穴(専門的には「抜歯窩」といいます)はしばらくそのまま残ることもあり、つい不安になっちゃいますよね。

でも大丈夫です。ちゃんと自然にふさがっていきますので、安心してくださいね。

実は、多くの患者さんが同じ疑問を持っています

穴に関する悩み

抜歯後の「穴」に関するお悩みって、患者さんからよく聞かれるんです。
特に親知らずの場合はこんな声がよくあります。

「食べ物が詰まりやすくて気持ち悪い…」
→深い穴だと、食べかすが入りやすくて違和感を感じやすいです。

「いつになったら普通になるの?」
→ふさがるまでの期間は人によって違うので、不安になりますよね。

「空いてるままだと菌が入ってやばいのでは…?」
→確かに、注意すべきポイントもあります!

「穴の中が見えないのでどうなってるのか怖い」
→どんな状態になっているのかわからないのは、怖いものです。

こうした疑問や不安を放っておくと、余計にストレスになりますよね。だからこそ、抜歯後の経過についてちゃんと知っておくことが大事なんです。

穴がふさがるまでの流れと目安時期を解説

実は、抜歯後の「ふさがり方」にはちゃんと段階があります。

ふさがるまでの大まかな目安

1〜3日目:血餅(けっぺい)と呼ばれるかさぶたができる  →この血餅が治癒のスタートライン!

1週間:歯茎の表面が少しずつ閉じ始める  →食べ物が詰まる感じがまだ強めな時期。

2〜3週間:穴の深さが徐々に浅くなる  →外見的にはふさがってきたように見えることも。

1〜2ヶ月:ほぼ歯茎と同じくらいに平らになる  →見た目にも自然になじみます。

3ヶ月〜半年:骨も完全に再生し、内部までしっかり治る  →レントゲンで見ると、骨も元通り!

治り方は体質や年齢、抜歯の難易度によって異なりますが、だいたいこのような流れです。

実際の経過は?どんな感じで治っていくの?

患者さんからよく聞かれるのが「こんな経過って普通?」という疑問。

経過中に見られがちな現象はこちら

血の味が続く(数日〜1週間)
→初期は血餅が崩れないように要注意。

白っぽい膜が見える
→これは「肉芽組織」という回復の証。膿ではないことが多いです!

穴がしばらく深いまま
→表面が閉じても中はゆっくり治ります。

しみる・痛みがある(特に下の親知らず)
→数日〜1週間で軽くなることが多いです。

これらは多くの患者さんに共通する“正常な範囲”です。
ただし、痛みが強くなる・膿が出る・口が開かない…などがあれば、歯科でチェックしてもらってくださいね!

早くきれいにふさがるためにできることは?

抜歯後の傷口、なるべく早く&きれいにふさがってほしい…そう思うのは当然のこと。そのために、日常のちょっとした意識やセルフケアが超大事なんです。

おすすめのセルフケアポイント

抜歯後のセルフケア

抜歯当日は強いうがいを避ける
→ 血餅(けっぺい)と呼ばれる、かさぶたのような血の塊ができることで、治癒が始まります。これが取れてしまうと「ドライソケット」という強い痛みを伴う状態になるリスクも。ガラガラうがいはNGで、そっと口をすすぐ程度にしましょう。

食後はやさしく水でゆすぐ
→ 歯ブラシが届きにくい部分には、食べかすや歯垢がたまりやすくなります。食後は軽く水でゆすぐだけでも、清潔な状態をキープしやすくなります。

反対側の歯で噛むように意識
→ 抜歯した側で無理に食べると、穴に刺激が加わってしまいます。1〜2週間程度は、反対側だけで噛むようにしましょう。

適切なタイミングで歯磨きを再開
→ 2日目以降、歯茎の周囲はやさしく歯磨きすることで、細菌の繁殖を防げます。ただし、直接穴をゴシゴシしないよう注意!

健診には必ず行く
→ 抜歯後の健診は、治り具合の確認だけでなく、感染の兆候や異常の早期発見にもつながります。「問題ないと思うから行かなくてOK」は、実はちょっとキケンかも!

このような対応で、穴の回復を妨げず、トラブルも予防できます。

なぜこのケアが大切なの?

お口の中は、実は細菌がめちゃくちゃ多い環境なんです。
抜歯したあとにぽっかり空いた穴は、いわば“生傷”状態。そこに細菌が入ると、炎症や感染のリスクがアップしてしまいます。

手足の傷にかさぶたが出来るように、お口の中の傷に出来るかさぶたのことを血餅といいます。この血餅がしっかりと傷を覆っていれば傷は自然にふさがりますが、うがいや歯磨きの刺激でそれが取れてしまうと傷がなかなか治らないということに繋がります。

つまり、
「清潔に保ちつつ、傷を刺激しない」
このバランス感覚が、治りを早めるためには重要なんです。

そして、何よりも大事なのは、「焦らないこと」。
抜歯のあとはどうしても気になってしまうけど、回復には時間がかかるのが当たり前です。

コツコツとケアしながら、からだの治癒力を信じて見守っていきましょうね。

気になる変化があったときの対処法もチェック!

「なんか変…」って感じたとき、あわてず行動できるようにしておくのも安心ポイント。

こんなときは歯科医院へGO!

  1. 痛みが日に日に強くなる
  2. 口臭が気になるくらい強い
  3. 膿のような白いものがずっと出ている
  4. 発熱・顔の腫れが出てきた
  5. 1ヶ月以上たっても穴が深いまま変化がない

こうした症状は「ドライソケット」や感染など、トラブルのサインかも。気になることがあれば、遠慮せず早めに受診してくださいね!

まとめ

焦らず、でも丁寧に見守るのがポイントです。
親知らずの抜歯後、ぽっかり残った穴。最初は不安になりますが、

時間とともに自然にふさがる

セルフケアで治癒をサポートできる

トラブルサインは見逃さない

この3つを意識すれば、安心して経過を見守れます。
「ふさがるスピードは人それぞれ」。焦らず、でも気になることがあればプロに頼るのがいちばんです!

この記事の監修者
医療法人真摯会 茨木クローバー歯科
院長 清水 博行

大阪歯科大学卒業 日本補綴歯科学会 日本口腔インプラント学会

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茨木クローバー歯科・矯正歯科

大阪矯正歯科グループ大阪インプラント総合クリニック