矯正歯科

矯正治療中に注意しなければならないことはありますか?

矯正治療中に注意しなければならないことはありますか?

茨木クローバー歯科・矯正歯科 歯科医師 脇田 悠仁

「矯正治療を始めたけれど日常の注意点はありますか?」
「矯正治療中の人はどんなことに注意しているのかな?」

矯正治療を始めたばかりの方は、毎日さまざまな矯正中ならではのお悩みが起こるかと思います。矯正治療中の方や、これから歯列矯正を始めようとお考えの方へ、日常生活における注意点についてご説明します。

矯正治療中の注意点

1. 矯正治療中の食事について

食事中

「痛い。締めつけられる。食事はどうしたらいいの?」
「歯磨きに時間がかかるけど、どうにかならない?」

ワイヤー矯正、裏側矯正で治療中の方は、歯に痛みがあったり、矯正装置の清掃(歯磨き)に時間がかかって大変だったりしますので、次のような食べ物はできるだけ避けた方がいいでしょう。

  • 極端に硬い食品・・するめ、硬いおせんべい、ナッツ類、氷などを噛むのは避けましょう。
  • 歯にくっつきやすい粘着性の食品・・キャラメル、ガム、ソフトタイプのキャンディなどは避けましょう。
  • 大きな塊になっている食品・・ステーキやスペアリブ、りんごの丸かじりなどの場合、できるだけ小さく切って、奥歯で噛んで食べるようにしましょう。

マウスピース矯正の方は、装置を外して飲食をして頂きますので、上記のように装置に食べ物がひっかかるということはないのですが、歯が動いている途中なので硬いものや大きな塊は噛みにくかったり歯が痛んだりする場合があります。

矯正治療中はなるべく歯に負担をかけない食品を選びましょう。

2. 歯列矯正の装置による痛みについて

痛みの感じ方は個人差が大きいですが、歯に矯正装置をつけると多少なりとも違和感を感じる方が殆どです。違和感に慣れるまでの時間も、人それぞれで、1~2日で慣れてしまう方がおられる一方で、慣れるのに時間がかかる方もおられます。

ワイヤー矯正や裏側矯正の方は、ワイヤーやブラケットの調整の為に一ケ月に一度程度の来院が必要ですが、調整の直後は痛みが出やすく、数日痛む方もおられます。

マウスピース型矯正装置の方は、新しいアライナー(マウスピース)に交換した際に、痛みが出やすいです。

力をかけて歯を動かしていくため、多少の痛みはやむを得ないとも言えますが、あまりにも痛みが続く場合は担当医にご相談ください。

3. ご自身で換えていただくゴムについて

患者さんによっては、歯をしっかり動かすために上下の歯にゴムをかけるように、担当医から指示される場合があります。

ゴムの交換は毎日ご自身で行って頂きますが、つけ忘れると歯が動かず、結果として治療期間が長引いてしまうことになります。そのため忘れずに毎日つけるようにお願い致します。

4. 歯並びを悪くする様々な癖について

歯並びを悪くするくせ

毎日何気なく行っているちょっとした癖によって歯並びが悪くなる場合があります。代表的なものは次のようなものです。

  • 頬杖をつく
  • 爪を噛む
  • 指しゃぶり
  • 舌で歯を押す
  • 口呼吸
  • 歯ぎしり

歯列は、頬やお口の中の筋肉と舌の絶妙な力加減によって成り立っています。上記のような癖によって、歯に直接力が加わったり、歯の周囲の筋肉を弛緩させすぎたりすると、歯がきちんと並ぶことが出来ず、ガタガタになったり出っ歯になったりする原因となります。

ご自身で注意して、出来るだけ癖を直すようにしましょう。

5. お口の中の衛生を保つこと

はみがき

ワイヤーやブラケットを歯に付けると、食べかすが引っ掛かりやすくなり、歯ブラシの毛先が届きにくいため汚れが落ちにくくなります。

すると、矯正治療が進んで歯並びがきれいに整ってきても、お口の中の衛生状態はひどい状態になり、虫歯や歯周病にかかってしまというリスクが高まります。

矯正治療を始めたら、以前よりも丁寧に歯磨きなどのケアをするようにしましょう。歯や装置についた汚れを効果的に除去するために、歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやフロス、ワンタフトブラシも使って、鏡を見ながら丁寧にセルフケアを行いましょう。

どうしても汚れが取れない部分や、取れにくい部分は、矯正装置の調整のために来院された際に、担当医やスタッフにご相談ください。

矯正治療中の注意に関するQ&A

矯正治療中の食事にはどのような注意が必要ですか?

矯正治療中は、極端に硬い食品や粘着性の食品、大きな塊になっている食品を避けるべきです。硬いものや粘着性の食品は矯正装置にダメージを与える可能性があります。

矯正治療中のゴムの交換には注意が必要ですか?

ゴムの交換は毎日行う必要があります。ゴムを忘れると歯が動かず、治療期間が延びる可能性があります。毎日忘れずにゴムを付けるようにしましょう。

矯正治療中にお口の衛生をどのように保てばよいですか?

矯正治療中は歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやフロス、ワンタフトブラシを使って丁寧にセルフケアを行う必要があります。矯正装置のクリーニングにも注意が必要で、汚れが取れない部分や取りにくい部分は担当医やスタッフに相談しましょう。

まとめ

歯のキャラクター

矯正治療中の様々な注意点についてご説明しました。少しでも矯正治療中を快適に過ごせるように、気になる点やご心配なことは、ご遠慮なく担当医やスタッフにお尋ねください。

この記事の監修者
医療法人真摯会 茨木クローバー歯科
院長 脇田 悠仁

徳島大学 歯学部卒業卒業。日本口腔インプラント学会。日本成人矯正歯科学会。日本臨床歯科学会(大阪SJCD) 学術委員・査読委員 兼任。日本臨床CADCAM学会。

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