セラミックでアレルギーは起きませんが、被せ物の場合にあるタイプのセラミックを用いると、金属アレルギーの症状(皮膚のかゆみ)が出ることがありますのでご説明します。
目次
金属アレルギーの人が使えないセラミッククラウンとは
セラミッククラウンには主に4種類あり、ジルコニアセラミック、オールセラミック、ハイブリッドセラミック、そしてメタルボンドと呼ばれるものがあります。
この4つの中で金属が使われているのはメタルボンドです。メタルボンドは金属とセラミックの二層構造になっており、金属のフレームの外側にセラミックが焼き付けられて、セラミックの美しさを持ちながら、内部の金属によって強度を増した被せ物となっています。
セラミックは割れやすいというデメリットがありますが、メタルボンドは内側が金属で出来ていますので、耐久性が強化されています。しかし、金属アレルギーの方は金属のフレーム部分でアレルギーを起こすリスクがありますので、避けた方が良い素材ですので、注意が必要です。
金属アレルギーの方は歯科医師やスタッフにお伝えください
金属アレルギーの方が歯科治療を行う場合、メタルフリーの材質を選択することが大切です。初診の患者さんには初めての診療の前に問診票を書いて頂くことになっており、アレルギーについて記入する欄があります。
そこに記載して頂くのは勿論ですが、詰め物や被せ物をする際には、患者さんからも金属アレルギーがあることを医師にお伝えください。
セラミックのメリット・デメリット
一般的に、保険適用の銀歯や銀の被せ物と比べて、セラミックは白く、審美的な点に優れています。例えば前歯がむし歯になった場合、銀歯は目立ちますが、セラミックを使用すると周囲にも目立つことはありません。
自費診療になるので、保険の歯の治療と比べて、料金が高いという点がデメリットです。また、健康面で金属をお口の中に入れるのに抵抗がある患者様は、セラミックを選択されるのが良いでしょう。
セラミックの種類とは
詰め物や被せ物、ブリッジなど形状は様々ですが、今回は被せ物のセラミックの種類、およびメリット・デメリットをご紹介します。
メタルボンド
見た目の表側の部分のみ、セラミックを使われている冠(クラウン)です。裏側や中身は金属なので耐久性はあり、割れたり欠けたりすることが少ないです。ただし、歯の裏側は金属なので、審美性や金属のイオン化(唾液や口腔内の酸性化により金属が溶け出す)という健康へのトラブルが懸念されます。
ハイブリッドセラミック
セラミックにレジン(歯科用プラスチック)が混ざった素材で、作製されるかぶせ物です。セラミックのみより費用は安くなりますが、白い美しさについてはオールセラミックより劣ります。
オールセラミック
100%セラミック素材のみで作製される被せ物です。メタルボンドやハイブリッドセラミックと異なり、ホワイトニングを行ったご自分の天然の歯と違和感のない色に仕上がるので、審美性は高いです。
ジルコニアセラミック
ジルコニアは人工ダイヤモンドと呼ばれ、スペースシャトルの素材に使用されるほどの強度があります。セラミックは脆く割れやすい特徴で、歯ぎしりや食いしばりの癖の方にはおすすめできませんでしたが、ジルコニアセラミックは、噛み合わせでより負担の多い奥歯でも可能です。
セラミックでアレルギーになる可能性に関するQ&A
セラミック自体はアレルギーを引き起こすことはありませんが、特定のタイプのセラミックを使用する場合には皮膚のかゆみなどのアレルギー症状が現れる可能性があります。
金属アレルギーの方がセラミック治療を行う場合、金属フリーの材料を選択することが重要です。また、メタルボンドは金属が含まれているため、金属アレルギーの方には避けるべきです。
メタルボンドは冠の表側にセラミックが使われ、裏側や中身には金属が使用されるタイプのセラミック冠です。金属の耐久性があり割れや欠けが少ないですが、金属の裏側は審美性や金属のイオン化による健康上の問題が懸念されます。
まとめ
セラミックでの虫歯治療をお考えならば、二次虫歯になりにくいセラミック100%の材質を選びましょう。クリニックでドクターにご自身にあった最適な治療法を相談するのも一つの方法です。もちろん、歯並びを綺麗に改善するためのセラミック治療も、お口の状態によっては行えます。歯医者さんの無料カウンセリングを利用し、痛みや治療期間など相談しましょう。