
親知らずを抜かなきゃよかったと後悔しないためにも、親知らずを抜く必要性などについてご紹介します。
目次
親知らずを抜かなきゃよかったと後悔しないためには
歯科医院で親知らずを抜歯して不安や後悔を覚えたくはありません。親知らずを抜かなきゃよかったと思う理由は以下の三つです。
- 抜歯後の腫れや痛み
- ドライソケット
- 口臭
歯茎の腫れや痛み
親知らずが神経に触っているかなどの位置にもよりますが、下あごの親知らずが深く埋まっている場合は、二回法という術式で取り出すことが多いです。
埋まっている親知らずに対しては、歯肉を切開し、歯を砕いて取り出す場合があり、抜歯後に歯茎やお顔の腫れや痛みを強く感じる場合があります。
ドライソケット
また、血餅というかさぶたのようなものができれば、親知らずを切開した部分の穴は治っていきますが、血餅(けっぺい)がなかなかできず、骨が露出した状態になることがあります。これをドライソケットと呼びます。
抜歯後の痛みに対しては、処方された痛み止めを服用すれば鎮痛作用がありますが、痛みが全くないというわけではありません。
口臭
親知らずを抜いたあとの穴は大きいため、食べ物のかすが入り込んでしまいます。歯みがきできちんと食べかすが除去できなければ、細菌が繁殖して炎症や口臭が起きてしまいます。
痛みがひどい場合は、歯科医師へ症状を説明すると、少しでも改善するための薬や対処をしてもらえます。痛みや腫れが目安の日にちを過ぎても治まらない場合は、クリニックを予約しましょう。
親知らずとは
親知らずとは、永久歯の中で最も遅く生える歯で、10代後半から生えてきます。小さな子供の時には、保護者が仕上げ磨きをしてあげることが多く「この歯が抜けた・生えた」など子供のお口の中の状態を確認することが出来ます。
しかし子供が大きくなると一人で歯磨きをするようになり、親が子供の口の中を見る機会はなくなります。そのため、親が知らない間に生える歯=親知らずと一般的に呼ばれ、第三大臼歯や智歯(ちし)という専門的な名前もあります。
親知らずがまっすぐに生えて何の問題もないという人は少ないです。多くの方にとっては、親知らずが斜めや横向きに生えたり、埋まったままだったりと、何かとトラブルの元になります。
- 横向きに半分だけ生える
- 歯茎の下に埋まっている(埋伏歯)
- 骨の中で埋まる(埋伏歯)
- 親知らずがない
様々なケースがありますが、親知らずがないケースを除いて、抜歯をおすすめすることが多いです。
親知らずを抜く必要性とは
親知らずを抜かなければならないような問題がない場合、抜かなくても良いのでは?と思われるかもしれません。しかし親知らずは、口腔内の状態を悪化させる原因というリスクとなります。
- 奥歯の第二大臼歯と横向きに生えた親知らずが接触する部分がむし歯になりやすい
- 親知らずの周囲に歯茎が被さっている状態では、食べかすや歯垢(プラーク)が溜まりやすく、歯周病や歯肉炎などを引き起こす
- 骨の中で埋まった親知らずが前の歯の歯根を押してしまうことで、歯並びが悪くなったり顎関節症になるリスクがある
- 親知らずが前の歯を押し続けると、歯列が乱れて前歯がガタガタになる場合がある。
前歯は食べ物を噛みちぎる役割がありますが、奥歯は食べ物を細かくすりつぶすため、しっかりとした噛み合わせが必要です。噛み合わせる歯の上下いずれかが虫歯のために欠損すると、食事の際にしっかり噛むことが出来ず、栄養素の吸収ができません。
つまり、親知らずのために周囲の歯に問題が起こると、咀嚼機能の低下につながります。
奥歯は前歯と違い、歯ブラシの毛先が届きにくい位置にあります。奥歯はデンタルフロスや歯間ブラシも使いにくく、虫歯等のトラブルの原因になりがちです。歯並びが悪くなる原因にもなるため、歯科では親知らずを抜くことをおすすめする場合が多いです。
親知らずが問題なく生えている人も抜くべき?
親知らずがあることも気づかない方もおられます。他の部分の治療のために歯医者に行ってレントゲンを撮って、歯科医師から説明を受けて初めて知るというケースです。
親知らずに痛みなどの症状が全くなければ、むし歯になっていないのに抜く必要があるのか疑問に思われるでしょう。
- 歯列や顎関節に全く影響を与えていない
- 周囲の歯もむし歯になっていない
- 不衛生な状態ではない
このような親知らずならば抜かなくても大丈夫です。しかし、永久歯が生え揃っている歯列の奥に更に親知らずの生えるスペースがある方は珍しいのです。
そのため、歯茎で半分覆われた状態で親知らずが生えている方や、斜めや横向きなどに生えるケースの方が大半となります。まっすぐに生えた親知らず以外は、毎日歯を清潔に保つことが難しいため、抜くという可能性も考えておきましょう。
親知らずの抜歯をを後悔しないに関するQ&A
親知らずは口腔内の状態を悪化させるリスクがあります。むし歯や歯周病、歯列の乱れ、顎関節症などの問題を引き起こす可能性があります。
抜歯後の腫れや痛み、ドライソケット、口臭が問題として挙げられます。
抜歯後の痛みや腫れは個人差がありますが、通常は数日から1週間程度で治まります。ただし、症状が長引く場合は歯科医師に相談する必要があります。
まとめ

親知らずは、どのように生えているか、周囲の歯に悪い影響がないか、親知らず自体が虫歯になっていないか等によって、抜くか抜かないかが決まります。
親知らずの抜歯後は、個人差はありますが、腫れや痛みが生じます。抜歯を考えておられる方は、日常生活の中での予定が少ない時に抜歯を受けられるよう、歯科医師とスケジュールを相談しましょう。
安心して抜歯を受けるためにも、親知らずを抜く際にはしっかりと説明と検査をしてくれるクリニックを選んでください。抜くかどうか決めかねている場合は、定期的に検診を受診している医院で、クリーニングやメンテナンスの際にスタッフに少し質問してみるのも良いかもしれません。