うちの子が歯医者で大泣きするのですがどうしたらいい?

茨木クローバー歯科・矯正歯科 歯科医師 清水 博行

子どもが歯医者で大泣き…どうしたらいい?

子どもが歯医者で泣いてしまうのは珍しいことではありません。

初めて見る器具や診療室の雰囲気、知らない人にお口の中を見られることなど、子どもにとって歯医者は不安を感じやすい場所です。しかし、多くの子供は少しずつ歯科医院に慣れ、安心して通えるようになります。

大切なのは、子供を無理に我慢させたり叱ったりするのではなく、不安な気持ちに寄り添いながら、「歯医者は怖い場所ではない」と感じてもらうことです。

この記事では、子どもが歯医者で泣く理由や、ご家庭でできる準備、保護者の方が心がけたい対応、小児歯科で行っている工夫についてわかりやすく解説します。

この記事を読むとわかること

  1. 子どもが歯医者で泣く理由
  2. 歯医者を怖がる子どもへの接し方
  3. ご家庭でできる準備
  4. 小児歯科で行っている工夫
  5. 無理なく歯医者に通うためのポイント

 

子どもが歯医者で泣くのは普通?

子どもが歯医者で泣いてしまうことは決して珍しいことではありません。年齢が低いほど、初めての場所や見慣れない人、普段とは違う雰囲気に不安を感じやすく、それが泣くという行動につながります。

「うちの子だけが泣いている」と心配される保護者の方もいらっしゃいますが、多くの子供が最初は緊張したり泣いたりします。少しずつ歯科医院に慣れていくことで、落ち着いて診療を受けられるようになることがほとんどです。

子どもが歯医者で泣くことはよくあることであり、成長とともに少しずつ慣れていくことが多いです。

初めて歯科医院を受診したとき、子供が大きな声で泣いてしまい、「他の子は泣いていないのに…」と心配される保護者の方は少なくありません。

しかし、小児歯科では、子供が泣いてしまうことは日常的によくある光景です。

特に、

  • 初めて歯科医院へ来た
  • 人見知りをする時期
  • お昼寝の時間と重なっている
  • 体調が万全ではない

といった状況では、不安が強くなりやすい傾向があります。

泣くこと自体は悪いことではありません。大切なのは、「怖かった」という気持ちを少しずつ安心へ変えていくことです。

私たち小児歯科では、子供の様子を見ながら、その日の体調や気持ちに合わせて無理のない診療を心がけています。

子どもが歯医者で泣く理由は、年齢によっても少しずつ変わります。それぞれの発達段階に合わせた対応をすることで、不安を和らげやすくなります。

年齢 泣くことが多い理由
1~2歳 知らない場所や人への不安が強い
3~4歳 診療器具や音が怖い、想像力が豊かになる
5~6歳 治療への不安や過去の経験を覚えていることがある
小学生 痛みや治療内容を心配することが多い

年齢によって不安を感じる理由は異なります。そのため、子供一人ひとりの気持ちに寄り添いながら対応することが大切です。

子どもが歯医者を怖がる理由は?

子供

子どもが歯医者を怖がる理由は一つではありません。診療室の雰囲気や治療器具の音、過去の経験、ご家族の緊張など、さまざまな要因が重なって不安を感じます。

理由を理解することで、ご家庭でも適切なサポートがしやすくなります。

子どもが歯医者を怖がる背景には、さまざまな理由があります。

初めて見る器具や音が怖い

歯を削る機械やバキュームの音は、大人でも緊張することがあります。初めて見る器具や聞き慣れない音に対して、子供が不安になるのは自然なことです。

過去に痛い思いをしたことがある

以前に虫歯の治療や麻酔で痛みを感じた経験があると、「歯医者=痛い場所」というイメージが残ってしまうことがあります。

見知らぬ場所で緊張する

病院独特の匂いや照明、診療台など、普段とは違う環境そのものが不安の原因になることもあります。

保護者の不安が伝わることもある

保護者の方が、
「今日は泣かないでね」
「痛くないから頑張ろうね」
と心配そうに話しかけると、子供は「痛いことをされるのかな?」と感じてしまうことがあります。
保護者が落ち着いて接することで、子供も安心しやすくなります。

歯医者で泣いたとき親はどうしたらいい?

子供が歯医者で泣いてしまったとき、保護者の方も焦ってしまうかもしれません。しかし、無理に泣き止ませたり叱ったりすると、不安がさらに強くなることがあります。

まずは「怖かったね」と気持ちを受け止め、子供が安心できるように寄り添うことが大切です。

子供が泣いたときは、叱るのではなく安心できるように寄り添いましょう。

診療中に子供が泣いてしまうと、
「周りに迷惑をかけてしまう」
「先生に申し訳ない」
と感じる保護者の方もいらっしゃいます。

しかし、小児歯科では、子供が泣いてしまうことは決して珍しいことではありません。

そのため、必要以上に気にする必要はありません。大切なのは、子供を責めないことです。

例えば、

「怖かったね」
「よく頑張ったね」
「先生がお口をきれいに見てくれたね」

など、安心できる言葉をかけてあげましょう。

また、「泣いたら帰るよ」「泣いたら先生に怒られるよ」といった言葉は、不安を強めてしまうことがあるため避けた方がよいでしょう。

歯医者へ行く前に家庭でできる準備は?

子どもが歯医者を怖がる気持ちを完全になくすことは難しいですが、ご家庭で少し準備をするだけでも、不安を和らげられることがあります。歯医者を特別な場所ではなく、「お口の健康を守るために行く場所」と自然に伝えることが大切です。

診察当日だけでなく、普段からお口を触られることに慣れておくことも、スムーズな診療につながります。

歯医者へ行く前の準備や声かけによって、子供の不安を軽減できる場合があります。

歯医者ごっこをしてみる

小さな子供には、ご家庭で「歯医者さんごっこ」をしてみるのがおすすめです。

ぬいぐるみや人形を使って、

「お口をあーんしてみよう」
「歯を見せてね」
「ピカピカにするよ」

などと遊びながら練習すると、お口を開けることに慣れやすくなります。

歯医者を怖い場所として伝えない

保護者の方が
「痛くないからね」
「先生に怒られないようにしようね」
と言いたくなる気持ちはよくわかります。

しかし、子供は「痛いことがあるのかな?」と想像してしまうことがあります。

例えば、

「先生がお口を見てくれるよ」
「歯をピカピカにしてもらおうね」
「虫歯がないか見てもらおうね」

など、できるだけ前向きな表現を使うと安心感につながります。

普段から仕上げ磨きを続ける

  • 毎日の仕上げ磨きは、虫歯予防だけでなく、お口を触られることに慣れる練習にもなります。
  • 普段からお口を開ける習慣がある子供は、歯科医院でも比較的スムーズに診察を受けられることがあります。

診察時間にも配慮する

  • 眠たい時間や空腹の時間帯は、ご機嫌が悪くなりやすく、不安も強くなります。
  • できるだけ体調が良く、機嫌のよい時間帯に予約すると、子供も落ち着いて受診しやすくなります。

ご家庭でのちょっとした工夫が、子供自身の安心につながります。

おすすめの準備 期待できる効果
歯医者さんごっこをする 診療の流れに慣れやすくなる
前向きな言葉で伝える 歯医者への不安を和らげやすい
毎日の仕上げ磨きを続ける お口を触られることに慣れる
お気に入りのぬいぐるみを持参する 安心感につながることがある
機嫌のよい時間帯に予約する 落ち着いて受診しやすい

どの子供にも同じ方法が合うとは限りません。子供の性格や年齢に合わせて、無理なく取り入れてみましょう。

歯科医院ではどんな工夫をしているの?

小児歯科では、子供が安心して診療を受けられるよう、さまざまな工夫をしています。いきなり治療を始めるのではなく、子供の様子を見ながら少しずつ診療を進めることが大切です。「歯医者は怖くない」と感じてもらうことが、将来も安心して通院できる第一歩になります。

小児歯科では、子供の気持ちに寄り添いながら少しずつ診療を進めています。

当院では、子供が安心して受診できるよう、一人ひとりの様子に合わせて診療を進めています。

例えば、

まず診療チェアに座るだけ
お口を開ける練習をする
診療器具を見てもらう
器具を実際に触ってもらう

など、子供ができることを一つずつ増やしていきます。

また、診療中も
「上手にお口を開けられたね」
「あと少しだよ」
などと声をかけながら、子供が安心できるように配慮しています。

特に初めて受診する子供の場合は、「今日は歯医者に慣れる日」と考え、無理に治療を進めないこともあります。

子供のペースを大切にしながら、少しずつ信頼関係を築いていくことが、小児歯科ではとても重要です。

小児歯科では、子供が安心して診療を受けられるよう、さまざまな工夫を行っています。

歯科医院での工夫 目的
まず診療チェアに座る練習をする 診療室に慣れてもらう
器具を見たり触ったりしてもらう 恐怖心を減らす
一つひとつ説明しながら進める 安心感を持ってもらう
できたことをたくさん褒める 自信につなげる
無理に治療を進めないこともある 歯医者嫌いを防ぐ

こうした積み重ねによって、「歯医者は怖い場所」というイメージが少しずつ和らぎ、将来も安心して通院できるようになります。

泣いていても治療はできる?

泣いてるぬいぐるみ

「泣いているから今日は治療できないのでは?」と心配される保護者の方もいらっしゃいます。しかし、子供の年齢や虫歯の状態によって対応は異なります。

緊急性が低い場合は、まず歯科医院に慣れることを優先し、無理に治療を進めないこともあります。一方で、痛みや腫れがある場合には、必要な処置を優先することもあります。

泣いているからといって必ず治療ができないわけではありません。子供の状態に合わせて判断します。

「今日は大泣きしてしまったので、治療はできませんよね?」
というご質問をいただくことがあります。

実際には、子供の年齢や虫歯の進行具合によって対応は異なります。

例えば、定期健診や初診の場合は、無理をせず診療室の雰囲気に慣れてもらうことを優先することがあります。

一方で、虫歯が進行して痛みが強い場合や、腫れがある場合には、子供の負担をできるだけ軽減しながら必要な処置を行うこともあります。

保護者の方が「今日は泣いてしまったから迷惑をかけた」と感じる必要はありません。まずは子供が「歯医者に来られた」という経験を積み重ねることが、次回以降のスムーズな診療につながります。

笑気麻酔はどんな子どもに向いているの?

笑気麻酔使用中

どうしても歯科治療への恐怖心が強い子供や、緊張のために治療が難しい場合には、笑気麻酔を使用できることがあります。笑気麻酔は鼻から吸入する麻酔で、リラックスした状態で治療を受けやすくする方法です。

すべての子供に必要なわけではありませんが、子供の性格や治療内容によっては有効な選択肢になることがあります。

笑気麻酔は、治療への恐怖心が強い子供の緊張を和らげる方法の一つです。

虫歯が進行して治療が必要になった場合、「うちの子は怖がりだから治療できるだろうか」と心配される保護者の方もいらっしゃいます。

当院では、子供の様子や治療内容に応じて笑気麻酔を使用することがあります。

笑気麻酔は、鼻に専用のマスクをつけて笑気ガスを吸入する方法です。眠ってしまう麻酔ではありませんが、ふわふわとしたリラックスした気分になり、不安や緊張を和らげながら治療を受けやすくなります。

必要に応じて局所麻酔も併用することで、できるだけ痛みに配慮した治療を行います。

ただし、笑気麻酔はすべての子供に適しているわけではありません。
例えば、泣いて鼻呼吸ができない状態では、笑気ガスを十分に吸入できないため使用が難しい場合があります。

また、子供の年齢だけでなく、理解力や協力度、治療内容などを総合的に判断して使用します。ご希望やご不安がある場合は、遠慮なく歯科医師へご相談ください。

笑気麻酔にはさまざまな特徴があります。メリットだけでなく、使用できないケースについても理解しておきましょう。

項目 内容
目的 不安や緊張を和らげ、治療を受けやすくする
方法 鼻から笑気ガスを吸入する
意識 眠るのではなく、会話はできる状態
保険適用 保険診療で使用できる場合がある
注意点 鼻呼吸が難しい場合や泣いている状態では使用できないことがある

笑気麻酔は、子供が安心して治療を受けられるようにするための方法の一つです。実際に使用するかどうかは、子供の様子や治療内容を確認したうえで歯科医師が判断します。

子どもが歯医者を好きになるために家庭でできることは?

母親と子供

歯医者に対する印象は、小さい頃の経験によって大きく変わることがあります。痛くなってから初めて受診するのではなく、虫歯がないときから定期健診を受けることで、「歯医者は怖い場所ではなく、お口の健康を守る場所」というイメージを育てやすくなります。

ご家庭での毎日の仕上げ磨きや前向きな声かけも、子供が歯医者を身近に感じるために大切です。

小さい頃から定期健診を受けることが、歯医者への苦手意識を減らすことにつながります。

子供が歯医者を嫌いにならないためには、「痛くなってから行く場所」にしないことが大切です。初めて歯医者へ行く理由が「虫歯の治療」になると、痛みや怖い思いが強く印象に残ってしまうことがあります。

そのため、虫歯がない頃から定期健診を受け、

  • お口を見てもらう
  • 歯をきれいにしてもらう
  • フッ素を塗ってもらう

といった経験を重ねることで、歯医者への抵抗感が少なくなる子供も多くいます。

また、ご家庭では毎日の仕上げ磨きを続け、お口を開けることに慣れておくことも大切です。

診察が終わった後には、
「最後まで座れたね」
「先生にお口を見せられたね」
など、できたことを具体的に褒めてあげることで、子供の自信につながります。

一度で完璧にできなくても構いません。少しずつ「歯医者は大丈夫」と感じられるようになることが、将来のお口の健康にもつながっていきます。

子どもが歯医者で泣くことに関するQ&A

Q1. 子どもが歯医者で泣くのは珍しいことですか?

いいえ、決して珍しいことではありません。特に初めて受診する子供や低年齢の子供では、多くの場合、緊張や不安から泣いてしまいます。少しずつ慣れていくことで、落ち着いて診療を受けられるようになることがほとんどです。

Q2. 歯医者へ行く前に「痛くないよ」と言った方がいいですか?

「痛くないよ」と繰り返し伝えるよりも、「先生がお口を見てくれるよ」「歯をきれいにしてもらおうね」と前向きな言葉で伝える方が、子供は安心しやすくなります。

Q3. 子どもが泣いてしまったら治療はできませんか?

泣いているからといって必ず治療できないわけではありません。子供の年齢や虫歯の状態を考慮し、まずは歯科医院に慣れることを優先する場合や、必要な処置を行う場合など、一人ひとりに合わせて対応します。

Q4. 歯医者を怖がらないようにするにはどうすればよいですか?

虫歯がないときから定期健診を受けることや、ご家庭で歯医者さんごっこをすること、仕上げ磨きでお口を触られることに慣れておくことが、歯医者への抵抗感を減らすことにつながります。

Q5. 笑気麻酔はすべての子どもが受けられますか?

笑気麻酔は、子供の年齢だけでなく、治療内容や協力度、鼻呼吸ができるかどうかなどを考慮して使用します。適応については歯科医師が診察のうえ判断しますので、ご希望があればお気軽にご相談ください。

まとめ

子どもが歯医者で泣いてしまうのは、ごく自然な反応です。初めて見る器具や診療室の雰囲気に不安を感じるのは、多くの子供に共通しています。そのため、保護者の方は「泣いてしまった」と心配しすぎたり、叱ったりする必要はありません。

大切なのは、子供の気持ちに寄り添いながら、少しずつ歯科医院に慣れていくことです。ご家庭で歯医者さんごっこをしたり、前向きな声かけをしたりすることも、不安を和らげる助けになります。

また、虫歯ができてからではなく、虫歯がないうちから定期健診を受けることで、「歯医者は怖い場所ではなく、お口の健康を守る場所」という良い印象を育てやすくなります。

当院では、子供一人ひとりの気持ちや成長に合わせ、無理のない診療を心がけています。歯医者を怖がってしまう子供や、受診に不安を感じている保護者の方も、どうぞ安心してご相談ください。子どもの頃の前向きな歯科受診の経験は、将来にわたるお口の健康を守る大切な第一歩となります。

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